BougeRV 200W CIGS系太陽光パネル フレキシブルソーラーパネル Yuma200をレビュー。製品をご提供頂きました。
とても軽くて柔らかい360°ぐるっと折り曲げられる扱いやすいソーラーパネルです。世界で最も柔らかいCIGS系太陽電池だそう。ポータブル電源と繋いで簡単に自家発電が出来ます。
フレームに穴が空いているタイプを選びましたが、裏に強力な両面テープが貼ってあるタイプもあって、完全に固定してしまっていいのなら例えばカーポートやサンルーフ、キャンピングカーなんかの屋根に貼り付けてしまうこともできるみたい。
僕は賃貸の家で使ってるので取り外しもしやすいようにテープタイプではなく穴の空いたタイプをベランダにぶら下げて使用しています。
薄くて軽くて柔らかくてと、こんなに扱いやすいんだからその分もっと重いソーラーパネルに比べると発電量は低いのかなと思って居たんだけど全然そんなことなくて、むしろ以前紹介した折りたたみ式のソーラーパネルよりも発電量が多かったくらい。
同じくらいの日当たりでも発電量が多いのに、さらに常に日当たりのいい壁面にぶら下げられるから長時間しっかり日の当たる場所を選んで設置出来て1日のトータルの発電量は僕の家の環境だと圧倒的にフレキシブルソーラーパネルの方が高くなりました。
折りたたみ式のソーラーパネルだと長時間日が当て続けられる場所が僕の家のベランダにはないんです。
初めてのフレキシブルソーラーパネル、設置・固定の仕方や方法などもいろいろ悩んだりしたのでその辺も紹介していきます。
BougeRV フレキシブルソーラーパネル Yuma 200 製品仕様
タイプ | フレキシブルCIGS薄膜型太陽電池 |
用 途 | 車、野外での発電・蓄電 |
外形寸法 | 2175 × 660 × 1.5 mm |
重量 | 3.2kg |
最大発電出力 | 200±5%W |
最大動作電圧 | 25±5%V |
最大動作電流 | 8.02±5%A |
公称開放電圧 | 31.5±5%V |
公称短絡電流 | 8.64±5%A |
IEC規格 | IP68 |
出力保証 | 25年 |
こんなにくるっと丸められるソーラーパネル。サイズは大きいけど片手で楽々持てる3.2kgです。
タイプがフレキシブルCIGS薄膜型太陽電池となっていますが、CIGSのソーラーパネルは化合物系のソーラーパネルで低コストで発電効率も高めなのが特製の様です。
それに対してという感じでよく聞くのは単結晶シリコン製のソーラーパネルで発電効率はより高く性能が高いけど製造コストも高いとか温度上昇に弱いから気温の高い日には変換効率が低下するという特徴があるそうです。以前ご提供いただいて使用してる折りたたみ式のソーラーパネル Bluetti PV200がこの単結晶シリコンのソーラーパネルです。
発電効率云々に関しては結局のところ、これくらいの発電ができるようにするにはこれくらいのものを作る必要があるみたいな製造の上での話かなと思うので、ユーザーとしては電圧や電力、最大出力の部分でどれくらい期待できるのかは考えられるのかなと思います。実際測定した結果を後で紹介しますが、CIGSのソーラーパネルのBougeRV Yuma 200が、少しですが単結晶シリコンソーラーパネルのBluetti PV200よりも発電量が高くなりました。ともに最大200W発電出来るソーラーパネルで環境も揃えたので本来同じくらい発電出来る中、温度上昇に弱いというあたりで少し差が出たのかもしれないし、他の要因かもしれません。
注意点は最大動作電圧が25±5%Vとなってる点。実は今回使おうと思っていた以前他社からご提供頂いたポータブル電源が2種類ありました。
「EcoFlow River」と「Bluetti EB55」の2台です。
このうち、EcoFlow RIVERに接続しても反応しませんでした。正確にはソーラーパネルのケーブルを接続して充電が始まるような反応はあったのに充電の入力を表す数字が0Wのまま全く進みませんでした。BougeRVの担当者に確認してみたところBougeRV フレキシブルソーラーパネル Yuma 200の最大動作電圧が25±5%VとなっていてEcoFlow RIVERの入力電圧は10-25V。25Vを超えたので動作しなかったのだと思われるということでした。
無事使用出来たBluetti EB55は入力電圧の範囲が12-28Vでした。
ちなみに使用出来なかったEcoFlow RIVERはもう販売が終わっていて、新しい機種のEcoFlow RIVER2は、11-30V 110W, 最大8A。30Vまで行けるのでこれも使えると思いますが、最大入力が110Wなのでそれ以上の発電は出来ません。最大限の効果は発揮できないけど十分実用かなという印象です。
その一つ上のクラスの容量512WhのRIVER 2MAXだったら11-50V 220W, 最大10Aだということ。それ以上のクラスでももちろん問題なく使えます。
Bluetti EB55も537Whということでこのクラスのポータブル電源なら問題ないのかなと思ったんだけど、Ankerのポータブル電源を調べてみると512Whのポータブル電源ではDC:11-28V=10A (最大120W) なのでこちらも使えるけどW数は超えてしまいます。その上のクラスの1024Whのポータブル電源だったら全く問題なく使えるようでした。
BougeRVでもポータブル電源を販売してるので、Yuma200で使えるかどうかという点で言えば一番間違いないのはBougeRVのポータブル電源を選ぶことかなと思いますが、すでにお使いのポータブル電源で使えるかや、他のメーカーのポータブル電源で使えるものを選んで購入したい場合はこの辺に注意して選ぶなり、自分で判断がつかなければ事前にメーカーのサポートなどに相談してみるのが良いかと思います。
こういうことがあると意外とソーラーパネル一つ選ぶのも面倒なんだなと思うかもしれないけど、ちゃんと使えさえすればとても便利でした。ここからは使い方や使ってる様子を紹介していきます。
BougeRV フレキシブルソーラーパネル Yuma 200 使い方
寄って見るとこんな感じ、穴が4角と上下の中間に2箇所ずつで8個の穴が空いていて括り付けたり出来ます。穴は直径5mmでした。
今回後提供頂いたのが穴取り付けタイプなので穴が空いています。穴なしでパネルの裏側に両面テープ付きの貼り付けタイプも販売されています。
ケーブルはこんな感じ。先端はMC4コネクタ。以前に紹介したBLUETTIの折りたたみ式のソーラーパネルと同じ端子でした。ソーラーパネルでは一般的に使われてる端子のようです。
左側のMC4コネクタ端子が今回のソーラーパネルから伸びてるもので、右側のケーブルが以前から使ってるポータブル電源に付属のもの。片側がMC4コネクタと片側がXT60コネクタになってます。
MC4コネクタ端子同士を接続して、先の黄色いXT60コネクタをポータブル電源に繋ぎます。調べた限りではポータブル電源側のソーラー電源の入力先もXT60コネクタが一般的な印象ですが、例えばAnkerのポータブル電源はMC4コネクタとXT60コネクタのケーブルと、さらにXT60から変換してポータブル電源に繋ぐためのケーブルも付属してるようでした。
接続してる様子はこんな感じ。とりあえず試すために平置きにしてるけどこれで130W以上出ました。2月の冬空ですごい日差しが強いわけでもないのに。
8箇所の穴も小さいけど確認できます。
ずっとしっかり日が当たるならもうこのままでいいんだけど、実際のところはこの状態で全部にしっかり日が当たり続けるのなんて1、2時間がいいところ、日が動いてだんだん当たらない場所が出てきて、ベストじゃないなりにでもトータルで日が当たるのなんて4時間くらい。もちろんあくまで僕の家のベランダの場合なので、立地や方角など条件によりけりです。
単結晶シリコンの折りたたみ式ソーラーパネルとの発電量の比較
以前ご提供頂いて紹介したBLUETTIの折りたたみ式のソーラーパネル PV200と平面のサイズはほとんど同じくらいでした。発電量もどちらも最大200W。
まず折りたたみ式のソーラーパネルでの発電量を見て、その後上に今回のフレキシブルソーラーパネルを置いてほぼ同じ場所で日差しの具合も同じ程度の発電量を見るという感じで比較してみました。画像ではサイズ感がわかるようにあえて少し斜めにズラして写真を撮りましたが計測する時は完全に重ねました。
結果としては大きくは変わらないけど、BougeRV Yuma 200 135WくらいとBLUETTIの折りたたみ式のソーラーパネル PV200 が125Wくらいで、BougeRV Yuma 200の方が10W程度上回りました。
あくまでどの程度の発電量があるのかを確認したい簡単なテストなので、この結果から常にBougeRV Yuma 200の方が良いと言えるわけじゃないんだけど、どちらも同じくらいしっかりと発電できるのがわかります。条件を揃えてる分単結晶シリコンのソーラーパネルのBluetti PV200の方が高温に弱いという特性が出てるのかなと想像しましたが、実際どうなのかまではわかりません。高温と言っても日がしっかり当たってあったかいというくらいです。
発電量の差以外にも、しっかり固定したいのか、持ち運びたいのか、曲面の場所に設置したいのか、とかどんなふうに使いたいのかによってもどんなソーラーパネルを選ぶと良いかは変わってきます。
折りたたみ式はやっぱり気軽に持ち運べる点や、それ自身でスタンドも付いていて角度をつけて設置できる点などは良いところだし、でも持ち運ぶ必要がなくて壁や天井に貼り付けたいとか吊り下げたいとかだとBougeRV Yuma 200のようなフレキシブルソーラーパネルの方が向いてると言えると思います。
フレキシブルソーラーパネルをベランダに設置
まずこんな感じでベランダに設置しました。
事前に調べた感じだとソーラーパネルは床置きとかで尚且つスタンドで角度をつけて陽の光が直角に差し込むくらいが一番発電率が良いらしくて、上の感じだと角度的にはベストではないと思われるのでどうかなと思ってたんだけど、実際にやって見たらめちゃめちゃ良かったんです。
何が良かったかというと、実際に数字を測定する上では接続できたポータブル電源 Bluetti EB55がスマホアプリで遠隔でソーラー充電の状況を確認出来たりしないので、朝から午前中くらいの家で数字を見れる時間しか見れていないんだけど、
ある程度日がしっかり出てた9時や10時くらいですでに100W超え、11時くらいで140Wとかになってた日も。それから少しずつ落ちながら日が落ちるまでは充電出来てるという具合だと思います。そういう時間帯には家にいないので数字は見れないんだけど、驚くのが日が出始めると低いなりに充電は始まるので、夜中のうちに空に近くなったポータブル電源を繋いでおいて朝9時過ぎに見たらもう充電がいっぱいになってるという事実。繋いでるBluetti EB55は537Whなので倍以上の容量のポータブル電源でも丸一日置いておけば晴れの日なら毎日フル充電出来そうなペース。
在宅ワークの人なんかだったら充電しながら使えば晴れてる日なら朝から晩までPCや外部モニター、周辺機器とか諸々まとめて使えちゃいます。
↑のように繋いで画像ではポータブル電源をおいてる収納ボックスの中に入れて充電させています。長いケーブルを買えば家の中に引き込むことも出来るけど、充電する時ケーブルを通す分常に窓を開けておかなきゃいけなくなるので外で充電させておくことにしています。
これはすごい、完璧だ!と何日かは思っていたんだけど、↑の画像ではちょっとわかりづらいけどベランダの手すりのところに結束バンドで留めてあるんです。屋外用のやつを買ったから大丈夫かなと思ったし、普段は大丈夫そうだったんだけど、季節風のめちゃめちゃ風の強い日が続いたタイミングでソーラーパネルが風に煽られてるのを見て、これはちょっとやばいかもなと心配になってきたので設置の仕方を変えました。
結束バンド自体は切れなかったのでそのままでも大丈夫だったかもしれないけど、もし切れて飛んでいって誰かを怪我させでもしたら大変だし、めちゃめちゃ風に煽られて柵にパネルが打ち付けられたりもしてたので、結束バンドが切れはしなくてもソーラーパネルが破損する可能性もあるかなと思いました。下側も留められればまた違ったかもしれないんだけど、うちのベランダの柵の形だとうまく留める方法が思いつかず。
で、↑の時は手すりにピッタリ、ぎゅっと閉めるようにソーラーパネルを留めていたんだけど、
結束バンドを少し長めに余裕を持たせた他、ステンレス製のワイヤーロープも付けて二段構えに。手すりにピッタリつけずに余裕を持たせたのは、
こんな感じでくるっと回してベランダの内側に入れられるようにしようと思ったので。ベランダの内側に入れてからはめちゃめちゃ風の強い日でもちょっと揺れるくらいで激しく打ち付けるような場面がなくなりました。結束バンドを2本通すことも出来たけど、念には念を入れてということでステンレス製のワイヤーロープを買ってみました。圧着させる金具もついてくるやつと、圧着させたりワイヤーの切断も出来る工具も。こういう知識は全然ないのでこういう必要になったタイミングで使えるようになっておくと今後も役立つかなと。
で、当初の予定では風が強い日は内側に入れっぱなしで充電は諦めるか、少量でも充電できるならそれで良し。普通の風の日でしっかり充電したい時は柵の外に出す感じで使い分けようかなと思ってたんだけど、いざやってみたらこの柵の内側に入れてる状態でも1日晴れてるなら空から満タンまで充電出来るのがわかったので、結果ずっとこの内側に入れてる状態で置いています。外に出してる時に130Wくらい出てたような昼前くらいの時間帯で柵の内側に入れると5、60Wくらい、4、50Wくらいだった時間で20Wちょっとくらいしか出なくなってるんだけど、それでも朝から夕方までずっと充電出来てるんで十分。
折りたたみ式のソーラーパネルの方はベランダのもっと奥で低い位置に置く感じになってたので日中でも日が当たる時間が限られてたので、フレキシブルソーラーパネルの優位な点だと思います。折りたたみのでも長時間当たる場所に無理なく設置出来る環境な場合ももちろんあると思いますが。
とりあえず試してみて発電量が低くて使い物にならないならベランダの内側に物干しでもたてて括り付けるなりしようかなとか考えていたんだけど、邪魔にもならないし、落下や破損の心配もない感じで設置できて満足しています。あれこれ試そうと思ってたうちのかなり早い段階でこれでいいじゃんという形に収まりました。
他にフックが通せるのもわかっていたので、フックとかを縛って、パネル自体はフックに吊るして強風の時は撤去するみたいなことも考えてました。
ちなみに折りたたみ式のソーラーパネルの方は強風の時はたたんで撤去しています。
賃貸マンションなので貼り付けるという選択肢は考えなかったんだけど、持ち家の人ならベランダの壁やカーポート、サンルーフの屋根とかに貼り付けるタイプにするのもいいですね。
BougeRV フレキシブルソーラーパネル Yuma 200レビュー まとめ
BougeRV フレキシブルソーラーパネル Yuma 200 を紹介してきました。
薄型軽量で曲げられるから扱いやすく貼り付けたり吊り下げたりという設置がしやすく、日のしっかり当たる場所に固定するような使い方におすすめなソーラーパネルです。発電量も高い!
折りたたみ式の方が持ち運んだり、それ自体にスタンドが付いてるので持ち運んだ先で角度をつけて置いたりという使い方は出来るけど、ずっと広く日の当たる場所でないと日が動くのにつれて当たらなくなってしまうので。
僕の場合は記事前半で触れた折りたたみ式のソーラーパネルと両方使用していますが、僕の環境で発電量でいうと圧倒的にフレキシブルソーラーパネルのほうが使いやすいです。
また、僕のフレキシブルソーラーパネルの設置方法の例を紹介しましたが、同じ使い方を薦めるというよりは、どんなモノなのか、ああいう使い方が出来るなら自分の環境ならこういう風に出来るなとか、考える材料になればと思って紹介しました。
とにかくソーラーパネルがあるとポータブル電源の普段使いの幅が広がるのでとても気に入っています。
EcoFlow RIVERを折りたたみ式のソーラーパネルで、Bluetti EB55をフレキシブルソーラーパネルで充電してどちらも普段使いしてるんですが、家と仕事場で使ってる機器の充電から、家のデスクで使ってるモニターやMacの電力は全てソーラーパネルで溜めたポータブル電源の電力で賄っていて、まだ余裕があるので寝室で使ってるプロジェクターとかも晴れ続きの時はポータブル電源から使っています。
それだけやっても節約できるお金という意味では大したことはないと思うんだけど、これ全部太陽光で発電してるんだという事実が楽しかったりすごいなと思うんです。そして出来れば必要な事態にはならないで欲しいけど、いざという時の備えとしても、ポータブル電源とソーラーパネルが揃ってるのは心強いですね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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