
先日XGIMIのHORIZON 20 ProとHORIZON S Maxを製品提供頂いてレビューしました。
HORIZON 20 シリーズは2025年10月下旬に発売したばかりのXGIMIの最新のハイエンドプロジェクターシリーズ。HORIZON S Maxは2024年発売の1つ前の世代のハイエンドシリーズです。HORIZON S Maxは使いはじめに本当に衝撃的なほど凄かったんですが、当然最新のHORIZON 20シリーズはさらにすごい。
そこで外観から、映像技術、設定メニューや外部機器との接続、OSやNetflixの対応状況など多岐にわたる製品使用面での違いや実際に投影する映像の写真での比較などで紹介します。

僕自身の考えとしては、奮発してでもそもそもこの価格帯のプロジェクターを買おうというくらいなら、通常価格の差くらいの範囲ならHORIZON 20 Proを選んだ方が良いと言えるくらいの差があります。一方で、とはいえセールなどでもっと大きな価格差がある場合もあるかもしれません。要はHORIZON 20 Proはそこまで変わらないけどHORIZON S Maxがとてもお買い得なくらい割引があるとかそんなときに、HORIZON S Maxならなんとか手を出せるかも・・という場合にはHORIZON S Maxも本当にめちゃめちゃ良いので後悔はしないと思いますよ、というのを違いを知ってもらった上でも言えるので、まずはその違いをお伝えしたいと思います。

XGIMI HORIZON 20 Pro とS Max 製品仕様を比較
本体外観

XGIMI HORIZON 20 Pro の方が一回り程度大きく、レザー調のボディにフロント部分は金属素材。より高級感のあるデザインになりました。それでいてメカメカしいわけでも部屋のインテリアにも合わせやすく思います。HORIZON S MaxはHORIZON S Maxはフロント部分がファブリック調。これも高級感はあるし、どちらの方が良いというよりは好みの問題かなと思います。僕自身はXGIMI HORIZON 20 Pro の方が好きです。
製品仕様

| 製品名 | HORIZON 20 Pro | HORIZON S Max |
| 解像度 | 3840 x 2160 (4K) | 3840 x 2160 (4K) |
| 輝度 | 4100 ISOルーメン | 3100 ISOルーメン |
| 光源 | RGB 3色レーザー | デュアルライト 2.0 (トリプルレーザー + LED) |
| レンズ | XGIMI X-Master レッドリングレンズ | 高透光性コーティングレンズ |
| コントラスト比 | 20,000:1 (DBLEオン時) | 1,000,000:1 (ダイナミック) |
| 映像認証 | HDR10, Dolby Vision, IMAX ENHANCED, Filmmaker Mode | HDR10, HLG, Dolby Vision, IMAX ENHANCED |
| 補正機能 | (HORIZON S Maxの機能に加えて)レンズシフト、光学ズーム | 自動台形補正・オートフォーカス・自動アジャスト・障害物自動回避・アイ・プロテクション |
| 推奨投影サイズ | 40~300インチ | 40~200インチ |
| スピーカー | 12W x 2 (Harman/Kardon) | 12W x 2 (Harman/Kardon) |
| システム (OS) | Google TV | Android TV™ 11.0 |
| CPU | MT9679 | Cortex-A55 |
| GPU | Mali-G52 | Mali-G52 |
| RAM | 4GB | 2GB |
| ストレージ | 128GB | 64GB |
| 入力端子 | DC x 1, HDMI x 2 (1つはeARC), USB 3.0 x 1, USB 2.0 x 1 | DC x 1, HDMI(eARC) x 1, USB x 2 |
| 出力端子 | 光デジタル音声 x 1, オーディオ出力 x 1 | 記載なし |
| Wi-Fi | Wi-Fi 6 (Dual-band 2.4/5GHz) | Wi-Fi 5 (Dual-band 2.4/5GHz) |
| Bluetooth | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.1 |
| サイズ | 249 × 298 × 190 mm | 273 × 174 × 234 mm |
| 重さ | 4.9 kg | 約 4.81 kg |
| 価格(税込) | 349,900円 | 329,800円 |
まずはスペック面を比較しました。HORIZON S Maxでもとんでもないスペックでしたが、HORIZON 20 Proでは映像技術や設定、システムなどさまざまな面でさらに向上していることがわかります。
実際に使用してもより明るく色鮮やかに感じられるのは輝度や光源、レンズやコントラスト比などによるところかと思いますし、OSがGoogle TVになってNetflix標準対応したのはXGIMIのプロジェクターの数少ない欠点に感じていた部分の解消になりました。プロジェクターを使いやすくする様々な補正機能も今までのものはもちろん使えながらレンズシフトや光学ズームを搭載してさらに幅広い環境で調整がしやすくなりました。
Netflix標準対応でストリーミングデバイスが不要になった上でさらに入力端子でHDMIが増えたのもブルーレイプレイヤーやゲーム機などの接続がしやすくなったのも嬉しいところです。
リモコン

リモコンも格段に使いやすくなっていています。↑の画像はXGIMI HORIZON 20 Pro とHORIZON Proのリモコンですが、HORIZON S Maxのリモコンは色と素材こそ違えどボタン配置は右側のHORIZON Proと共通です。色はHORIZON 20 Proと一緒。
XGIMI HORIZON 20 Proのリモコンは見ての通りボタンが増えていてアプリへのショートカットなどが増えているほか、全てではないもののバックライトもついて真っ暗な部屋でも使いやすくなりました。
実際に並べて使用して比較してみた

実際使用すると別々に使用してもXGIMI HORIZON 20 Proの方が確かにより明るく色鮮やかなのを体感出来るんですが、とはいえどの程度違うのかは写真で確認できた方がわかりやすいと思うので並べて使用してみました。
スクリーンを3台並べて投影

厳密に全く同サイズに調整できてるわけじゃないんですが大体同じくらいのサイズでスクリーンを並べました。
YouTubeの映像で比較

XGIMI HORIZON 20 Pro とHORIZON S Max ではOSが変わってプロジェクター本体のホーム画面では並べても違いは分かりづらいのでYouTubeのホーム画面を並べてみました。
同じタイミングなのでおすすめにあがってる動画のサムネも同じものが多かったので暗い中での使用では差は分かりづらいながらも確かに左側のHORIZON 20 Proの映像の方が明るく色も鮮やかなのが感じられるんじゃないでしょうか。
ちなみに、どちらもあくまで壁に映してる映像をカメラで撮影してるので、実際の色味がそのまま写ってるわけではなく、特に赤みが気になりますが、RGBレーザーの特性でそうなりやすいようで、肉眼では不自然さはなく綺麗に見えています。実際の色と合ってるかどうかよりも明るさや色の鮮やかさなどの差を見るポイントにしてもらうと良いと思います。

おすすめに上がってたYouTubeの動画の冒頭シーン。お二人の顔の色がわかりやすいですが、そこだけだとちょっと画像だと赤みが勝って不自然にも見えてしまっていますが、青いシャツや緑の植物、白文字の白さ、文字の背景の黄緑部分など多くの場所で鮮やかさの違いがわかると思います。

↑こちら部屋の照明をつけてる状態。画像だと照明を点けてても部屋が暗めに見えますが、(実際に照明を着けてプロジェクターを使用するときには暗めの照明設定も用意していますがあえて)普通にプロジェクターを使わない中でも寝室で過ごすのに使用してる明るい照明設定です。
まず普通に明るい中でどちらもこのレベルで映像が見えるのが本当にすごいです。HORIZON S Maxを使い始めたとき、それまでも10万円超えのプロジェクターを自分で購入して使用していたし、さらにより高価なプロジェクターもご提供頂いて使用していたので、もちろんより良いだろうとは思いつつもですが、とはいえそこまで大きな違いはないだろうとか、なんなら評価する上で違いがわかるかなと心配する気持ちもあった中、使い始めでちょっと格が違うと感じるほど、本当に使い始めてすぐにこの明るい中での使用感に驚きました。
寝る準備などしながら明るい中で映画など流していて、準備が済んでベッドに入ったらそのまま照明を消して見るという使い方を結構するんですが、HORIZON S Maxでは違和感なく綺麗に見えすぎてベッドに入ってるのに照明を消し忘れてそのまま見てるなんてこともあるくらいです。
そんなHORIZON S Maxの映像(右側)と比べてよりHORIZON 20 Pro はさらに色鮮やかなのがこれもみて取れると思います。
XGIMI Wallの映像で比較

こちらはXGIMIのXGIMI Wallというアプリ内の映像です。同時に両方の映像をスタートさせていてほぼ同じタイミングの画像なんですが驚くくらい色が違います。どちらも実際よりも赤みがかって写ってしまってはいるんですが、他の色も明らかに明るく鮮やか。

明るい中でも木々の色がまるで違うシーンくらいの写りになっていて目立ちますが、様々な部位で明るさや色の鮮やかさに違いが。とはいえ、比較しようとあえて比べてるから差はあるものの、どちらもめちゃめちゃ綺麗ですけどね。

こちらもXGIMI Wallで潜水艦の窓の様な映像を並べてる状態。暗い中でもまるで差があります。
実際に映画など見ていてもHORIZON S Maxでも多少ありましたが、HORIZON 20 Proではより「陽が指して眩しいシーン」などでは本当に眩しく感じるほどだし、コンテンツによっては少し明るさを抑えても良いかと思うこともあるくらいです。一方で明るい中で使うときには明るければ明るいほど良いと感じるので過剰だというわけではありません。
XGIMI HORIZON 20 Pro とHORIZON S Maxを比較 まとめ

XGIMI HORIZON 20 Pro とHORIZON S Maxを外観や製品仕様から、実際に投影した映像などでの比較を紹介しました。
どちらも本当にめちゃめちゃすごい。特にHORIZON S Maxは使い始めは本当に衝撃でした。その上でさらにより向上したHORIZON 20 Proは標準での映像面での綺麗さだけでなく、Dolby VisionやIMAX ENHANCEDに加えてFilmmaker Modeという映像認証への対応も増えていてこれらの規格は対応コンテンツではさらに格段に映像のクオリティが上がりますし、レンズシフト・光学ズーム、Netflixへの対応や外部接続ポートの数など、向上してる部分が多岐に渡ります。
価格ももちろん高いものの、通常価格同士の差なら2万円程度の差なので、奮発してでもこの価格帯のプロジェクターを購入する人ならもう少し頑張ってHORIZON 20 Proを購入するのが良いんじゃないかと思います。とはいえ、タイミングによってはセール価格などでもっと価格差が大きい場合もあるかもしれませんから、セール時のHORIZON S Maxなら何とか手を出せるけど・・という人には散々言ってるようにHORIZON S Maxも本当にめちゃめちゃ良いので、決してがっかりはしないと思います。
HORIZON S Maxの欠点と言えるNetflixの非対応や外部接続ポートの少なさなどは、Amazon Fire TV StickなどのようなストリーミングデバイスやHDMIポートの分配器など外部機器を足すことで対応する事も出来ます。その辺りはHORIZON S Maxのレビュー記事でも紹介してます。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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