映画「クリミナル・タウン」を見てきました。
あらすじを追ったりはしていませんがネタバレ気にせず書いてるのでまだ見てない人は読まない方がいいです。
1、2ヶ月前くらいからか、映画館で予告編が流れてて何回か目にして絶対見ようと決めてた作品。
見たかった理由はあ、主役の二人。
「ベイビー・ドライバー」のベイビー、アンセル・エルゴートと「キック・アス」のヒットガール、クロエ・グレース・モレッソ。
予告編の印象ではもっとサスペンス感が強いイメージで、主人公の友達が殺されるんだけど犯人が権力者か何かで町ぐるみで殺人を揉み消そうとしている。それを主人公が暴いていくっていう感じかなと思い込んでいた。
映画を見にいくときは基本自分から積極的に情報を仕入れはしないで見にいくので、前情報がどれくらい出てたのかわからないけど、実際予告編だけの情報だったらそんなイメージになるんじゃないかな。
実際のところはというと、サスペンス感はそこまでじゃなくて、その分青春映画って感じた。
クライム・サスペンスというより青春映画な印象
殺人事件がきちんと捜査されないのは、主人公の友達が黒人なこと。簡単にギャングだと決めつけられたこと。ギャング同士の犯罪にいちいち構ってられないくらい犯罪が多いこと。そして実際に真面目だと思ってた優等生の友達、数年前まで一緒だった友人や学校の同級生もドラッグをやっていたり、ちょっとしたことで殺されてしまうとか、そういう闇の部分を持った街で、もうじき高校を卒業して街を出て大学へ行く、そういう年の主人公たちが送る、ワシントンDCの青春映画。
思ってたのと違うんだけど!っていう文句ではなくて、思ってたのとは違ったけど、その分見やすくもあるし、主役の二人はやっぱり好きだなーって思ったし、結末も曖昧じゃなくて良かった。
特に終盤、これは下手したら何か曖昧な終わり方になっちゃったり、救いのない終わり方になる可能性あるな、すごい暗い気持ちで映画館出ることになるかもなんて疑っちゃったんだけど、そんなことなくて、アレコレ考える余地のある終わり方やバッドエンドも必ずしも嫌ではないけど、クリミナル・タウンは綺麗に終わってくれて良かったと思う。起きてる事件が事件なのに爽やかな気持ちで終われた。
クリミナル・タウンといえば、この邦題も、(映画を見てから知ったけど)英題の「NOVEMBER CRIMINALS」に比べてちょっと前述したような映画だと思い込むのに一役買ってる気がする。英題の方が見終わった後にこの映画のタイトルとしてしっくりきてるなと思う。
エンドロールまで終わると、大切な人を無くした人へ捧ぐみたいな感じの文章が出る。
作中でも、主人公のお母さんが亡くなることと親友が殺害されること、要は急に失われるっていう部分でだと思うけど、それらは同じことだ、同じなんだって主人公が嘆くシーンがあって、ワシントンの闇とか現実(知らないけどおそらく)みたいなものと並ぶ、それが一つの見せたかったテーマなのかなと思った。
振り返ってみると主役の二人はもちろん、出てくる登場人物がいい人も悪い奴もみんな良かったなって思う。ストーリー上のキャラクターとしても俳優としても。
クライム・サスペンス!というのを期待してた人には評価下がるんじゃないかと思うし、そりゃそういうの想像するんじゃないっていう予告編の作りだったと思うんだけど、そこ抜きにして単純に映画としては好きだったなって思う。そもそも青春映画が好きだっていうのもあり。